硬膜外嚢腫とは
脊椎管内の硬膜外腔に存在する腫瘍です。脊髄硬膜外腔に発生する場合と、脊椎骨や脊椎管外に発生した腫瘍が脊椎管内へ進展する場合があります。硬膜の外から脊髄を圧迫します。また、脊椎骨を破壊して脊柱の不安定性を起こすこともあります。組織学的には、神経鞘腫 schwannoma、神経線維腫 neurofibroma、髄膜腫 meningiomaなど、末梢神経や硬膜から発生する腫瘍、脊索腫 chordomaなど脊椎骨から発生する腫瘍、他の臓器に発生した腫瘍が血行性あるいは浸潤性に硬膜外腔に進展する転移性腫瘍、などがあります。
引用:日本脊椎外科学会
今回の患者様は脊椎管内の硬膜外腔に腫瘍が出来きそれが、腰部の神経を圧迫する病気 腰部脊椎管狭窄症となり2年前から両足の痺れ、痛みが出るようになった。
これによりこの患者様は、非常に高齢だが手術に踏み切ることになりました。
手術は、椎弓切除術と呼ばれるものを行い無事成功しました。
術後半年間は、杖もつかずに歩くことができていたのですが、再び痛みが出始めたのです。
また痛くて歩きにくい
今回は左側の膝から下へ痛みと痺れ、足首に強い痺れ、足の裏に違和感、感覚麻痺、痛みが出て歩くのが非常に辛くなりました。
手術をしてくれた先生は痺れは100%取れないので、痺れや痛みと上手く付き合っていくしか無いとのこと。
術後1年間は診察もしてくださったが、あとは何かあれば来てくださいといった対応だったと言います。
接骨院へ2日に1回20回以上通い、カイロへも週1回4回程度通ったが症状は良くならなかったそうです。
来られた際には右足の先にも痺れが出るようになっていました。
手術は成功なのになぜ痛みや痺れが??
写真の様な神経圧迫は綺麗に無くなり、脊椎管狭窄症の状態では無いのになぜ痛みや痺れが出るのでしょうか??
当院で考える痛みの原因(手術をされた方の場合)
骨には異常が無い(外科的な処置は行っており骨に問題が無い)が筋肉には問題がある。
本来筋肉は
- じっとしていても痛くない
- 押しても痛くない
- 動かしても痛くない
このような状態でなければいけません。
正常でない筋肉は関節の可動域を制限したり、骨格を歪める力を持っています。
これら筋肉の緊張や骨格の歪みにより解剖学的肢位から離れた状態になります。
解剖学的肢位とは、自然で体幹・四肢の諸関節が正常に可動できる肢位。(各部位の正常可動域は日本整形外科学会が数値で表しています)
うつ伏せになれない
今回この患者様は81歳ととても高齢な方で、痛みの状況や痺れの感覚など、何度か聞き直しをしながら痛みの度合いなどを確認しながら施術を行いました。
まずうつ伏せが1分以上は、しんどいとのこと。側臥位で施術を続けるもとれない肢位が出てきて本来の施術のペースに持ち込めず・・
負担の少ない肢位を確認しながら負担のかからない筋肉弛緩の手技で、少しずつ可動域を上げる事を行う。
膝から下に痛みや痺れがあるが、ここまではそこは触らずに施術。
痛くてさわれない
前頚骨筋や長腓骨筋が異常に痺れが強くなるらしく触ったら痛いとのこと。
ここは当院の電気施術器で筋肉の弛緩をおこないほんの少し痛みが減少。
そうすると、先ほどまで痛かった足底が触っても痛みが無いと言われました。
立って検査をすると、痺れが10→5か6 足の重だるさも10→5か6に減少
特に言っておられたのが左脚が軽くなり膝が上げやすくなったとのこと。
痛みが出始めて特に左脚は足が上がりにくくいろいろなものに躓くようになったが、施術後は膝の屈曲が90くらいまで出来るようになったとのこと。
ただ歩き方や姿勢はまだまだこれから、伸びていない筋肉も沢山あって自分的には10%ぐらいしかやりたいことが出来なかった。
2回目の施術
前回出来なかったうつ伏せができるようになっていた。
下肢の緊張を筋膜の繋がりを使い施術。
触ったら痛かった下肢を触れる様になり、痛みもあまり感じないとのこと。
3回目の施術
来た時の痺れがもう10▶1になっていた。
ほとんど支障がない状態になり足もしっかり上がるようになっていた。
階段を後ろ向きでしか降りれなかったのに前をむいてスタスタ降りれるようにまでかわった。
可動域も随分増え施術後には本当に楽になったと言ってもらえた。
予防整体の重要性を説いているのでここから維持させるためのケアがスタートします!