股関節唇とは?
股関節は骨盤にある寛骨臼に大腿骨頭がはまり込んでいる関節です。
この股関節唇は、この寛骨臼のフチにある臼蓋を取り巻くようについています。
患者様は可愛らしいクラシックバレエをしている女の子
今日来られた患者様は12歳のクラシックバレエをしている女の子。
4月にストレッチ中に聞いたことのない「バシッ!」という音と共に股関節に痛みがはしったそうです。
痛みはあったものの、だましだましバレエをしていましたが、とうとう6月くらいに股関節が開かなくなりました。
整形外科で検査をしてもらったものの、はっきりとした返答をくれるわけでもなく、数回の検査の後に、股関節唇損傷と診断を受けました。
手術や保存療法、バレエをやめるかなど色々な選択肢の中から、成長期の子供にメスを入れるのもどうかと考えバレエを一旦お休みする事に決め4ヶ月。
色々な出し物にも出れず、同じ練習をしている子との練習の差も出てくる焦りも感じるなか、やりたいバレエを出来ない非常に辛い期間を過ごしたそうです。
4ヶ月も休んで、整形外科で再度検査。先生の言った言葉は、「もう痛みに慣れていくしかないね」だったそうです。
痛くて足が開かない状態で、休んで痛みに変化がないのに、4ヶ月も休んで先生から出た言葉は今まで何のために休んだのか意味がわからない言葉でした。
そこから民間療法を探されたそうです。
可動域検査から
可動域の検査を行いながら立位での足の外転時に痛み、仰向けで膝の屈曲、外転時に痛み。
仰向けでの膝の屈曲は95度くらいで痛みがありました。
(余談)クラシックバレエでは柔軟性や可動域を上げるために子供の時から僕には想像を絶するトレーニングやストレッチが行なわれていると聞いたことがあります。
この写真はちょっとエグいですけど
筋肉にアプローチ
始まる前に「もし骨や軟骨に異常があるならば、今回の筋肉にアプローチで施術では少しも変化がみられないです。しかし今日少しでも変化がみられるのであれば、今後の施術でこの痛みの改善していく可能性は大きくあります」とお伝えしました。
整形外科で「◯◯と診断された」とおっしゃる方にお伝えしていますが、当院に来られる方の多くが過去に骨に異常があると整形外科で診断された方が当院での筋肉へのアプローチで痛みが消失している方が多くおられます。
はじめてY字バランスをみた!
少しずつゆるめていく中で、ある部分を押圧しながら可動域を広げていく施術を行うと、あっという間に先ほど95度しか屈曲できなかった膝がドンドン屈曲出来るようになってきました。
その変化には親御さんも本人もびっくりしていた様子。
今回も股関節唇損傷と診断を受けたけれども、ある部分の筋肉を弛緩することで痛みが減少!可動域も増えました。
最後はできなかった「Y字バランス」を生まれてはじめて生で拝見することまで出来ました。
ここまで足って上がるんだ!!!って正直びっくりしました汗 I字バランスはもちろん以前はできていたそうです。
もっともっとと焦る気持ちはありましたが、まずここまで1日で出来るようになった事が現実にあり、もう治らないかもとおもっていた本人の顔色も笑顔に変化が出てきたので、自宅でお母さんと出来るパートナーストレッチの宿題をだして、また診させていただく事にしました。
日々のストレッチで次回会うときはもっと良くなっている彼女に逢える事を願っています。
早く完全復活して舞台に復帰して欲しいですね!!
今回1つ勉強になったのは、骨や軟骨、髪の毛や爪には神経がなく痛みは出しません。しかしこの股関節唇には神経が存在するということを知らなかったのでそれ自身が痛みを出すことがある事を知りました。
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